バーチャルオフィスを一言でいうと、ビジネス版私書箱といった感じじゃないでしょうか。オフィスを借りないで住所とかちょっとした機能だけを借りる新しいスタイルです。よくあるバーチャルオフィスのサービスは、郵便転送、法人登記、電話転送、電話代行、FAXサービス、経理代行、貸し会議室などです。
なんでバーチャルオフィスがここまで広まったかというと、普通にオフィスを借りて起業するよりも断然安上がりってことですよね。初期費用が抑えられるので起業しやすいと思います。普通のオフィスやマンションなんかを借りると敷金や各手数料などでけっこうな金額が必要ですが、バーチャルオフィスなら数万円で済むんじゃないでしょうか。週末起業とか定年後の再チャレンジなんかにもおすすめですよ。ITが進んだ近年では、事務所を固定で持つメリットは少ないんじゃないでしょうか。今っぽいサービスですよね。
昭和の時代では、会社というのは働く場所そのものでした。オフィスがあって、そこで全従業員が働いている。それこそが会社でした。しかし、携帯電話が登場したころから少しずつ変わっていきました。そんなときに登場したのがバーチャルオフィスでした。
1990年代後半には携帯電話が爆発的に普及しました。インターネットも普及しだして、別にオフィスがなくても、電話やメールができればビジネスができるようになりました。最近では、ネットさえあればIP電話も使えるし、Zoomなんかで簡単にコミュニケーションがとれるし、ビジネスアプリもクラウド化されているし、ほんとパソコンとネットさえあればどこにいたって働けますよね。大手企業が週に1日自宅で仕事をする制度をつくったら、仕事の効率があがって、社員の調子も良くなり満足度も高くなったそうです。自宅勤務は今後もますます増えていくでしょうね。
2006年ころにバーチャルオフィスという名前が誕生したそうです。それ以前も同じようなサービス(私書箱やレンタルオフィス)はあったみたいですが、専業でやっているところはなかったようですね。2006年以降は、バーチャルオフィス会社が次々に誕生しました。最近のバーチャルオフィスは、サービスの内容もたくさんあります。昔のように住所だけ貸すようなものではなく、起業に関するさまざまな役に立つサービスが充実しています。
バーチャルオフィスのいいところは、安いところです。経費削減が当たり前の今の時代、都心に立派なオフィスをかまえるということではなく、バーチャルオフィスなどを活用して合理的に起業するのが選ばれるんじゃないでしょうか。